過去も未来も無い、意識すべきはただこの現在の瞬間のみ
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何やら年末年始の腑抜けっぷりについてリアの聡明なる女史からおしかりを受けそうな気配なので......
今年も慎ましく、精進していこうと改めて思う次第なのである。
もう八日とは!
早いものである|ω・`)
◆

ウディ・アレンというとその特徴ある容姿、コメディ出身、一人で監督・脚本・主演を兼ねて成功等という要素から度々チャップリンと対比されたりしますが彼の映画は何ていいますか、アメリカ映画界でもある種特殊なポジションにあるというか「アレンの映画」という一つのジャンルを築いているというか。
「ニューヨーク派」等とも呼ばれますがニューヨークを舞台にしたヒューマン・コメディとして彼の映画は広い認知を得ていて日本にも一部熱狂的なファンがいます。
多作家でもう74歳になるというのに今も元気に現役で活動中。
一言で言えば彼の作品は「好き」っていう人と「退屈」と感じる人とはっきり分かれる。
ニューヨークやヨーロッパではインテリ層に人気がある事で知られていますがなんだろうな、全体的に地味な作風でそれでいてちょっと独特な癖があるのが特徴だろうか。
彼の作品を楽しめる人というのは作中のアレンの皮肉屋で神経質なインテリキャラクター及びその台詞回し、作品のユーモアセンスを理解できる人ですかね。
アカデミー賞の授賞式をすっぽかすなどハリウッドのショービジネス的大作主義にはアンチな姿勢を貫いており、我が道を行く系の典型的な監督です。
アニー・ホールやマンハッタン等有名なものは僕も見ましたが正直な話ウディ・アレン映画は特別好きという訳でもないので実は語れる程観ていません。
何て言うかな..... これは僕の主観なんですが彼のシニカルなユーモアセンスって日本人の一般的なツボとちょっとズレているというか、若しくは文化的な差というもので今一つよくわからない所がある。(時には露骨なインテリネタで)
アレン映画をくすって笑いながら見てる人とか観ると「それは本当かね?」と思ってしまう時がある。
◇最近観た映画

「インテリア」
Interiors
1978年
「最近」というか正確には「去年最期に観た映画」ですね。
ウディ・アレンの監督作なんですが彼自身は出演していません。
それにユーモアも皆無、全体的に静かで暗くとてもシリアスな映画。正直アレン作としてはあまりにギャップが感じられて少々驚いた。
前述の通り彼の作品は比較的苦手な著者ですがこの作品は中々良かったです。
彼の映画はそれ程長尺でないのに妙に長く感じてしまったりするんですがこの映画はそんなことは無かった。(何ていうか映画の中のアレンのキャラクターが生理的に苦手なのかも?)
所謂「家族崩壊」の物語。
異常なまでに神経質で完璧主義者のインテリアデザイナーの母親、彼女の築いた「冷たい完璧な秩序」の家庭。
その苦しさから逃げ出した父親。
注がれない愛情、認められることの無い才能、渦巻く嫉妬等の狭間で苦しむ姉妹やその恋人達の葛藤を交えて家庭の断絶・行き詰まりを何処までも冷たいトーンで淡々と描いていく。
I think you're really too perfect to live in this world.
I mean,all the beautifully furnished rooms carefully designed interiors everything so controlled.
There wasn't any room for any real feelings.
劇中の印象的な台詞。
正に芸術家の心情・ディレンマの代弁ではないでしょうか。
流石というか母親を演じるジェラルディン・ペイジの演技力が圧倒的です。
動作や表情そのものから行き場の無い神経質さが漏れ出していてる。
そしてラストのジョーイと二人でのシーン、海のシーンのもの悲しさ。
彼女抜きにした「インテリア」は有り得ないと思います。
またモノトーン、ブルーをベースにしたストーリーにマッチした映像が兎に角綺麗。
寒々しいビーチ、間接照明が効果的に使われた部屋のセットの数々。それらを捉えたアングルがまたどれも素晴らしい。写真とか好きな人だったらこの映画の良さがよくわかるんじゃないでしょうか。
音楽がまったく使われていないことも相俟ってより映像に冷たい質感が伴われている。
この作品を見終わったあとに残ったカタルシスは間違いなく映像から来ています。
ウディ・アレンの監督としての技量を改めて見せ付けられたような感じがした。他の作品ももっと見てみようかと思った次第。
今年も慎ましく、精進していこうと改めて思う次第なのである。
もう八日とは!
早いものである|ω・`)
◆
ウディ・アレンというとその特徴ある容姿、コメディ出身、一人で監督・脚本・主演を兼ねて成功等という要素から度々チャップリンと対比されたりしますが彼の映画は何ていいますか、アメリカ映画界でもある種特殊なポジションにあるというか「アレンの映画」という一つのジャンルを築いているというか。
「ニューヨーク派」等とも呼ばれますがニューヨークを舞台にしたヒューマン・コメディとして彼の映画は広い認知を得ていて日本にも一部熱狂的なファンがいます。
多作家でもう74歳になるというのに今も元気に現役で活動中。
一言で言えば彼の作品は「好き」っていう人と「退屈」と感じる人とはっきり分かれる。
ニューヨークやヨーロッパではインテリ層に人気がある事で知られていますがなんだろうな、全体的に地味な作風でそれでいてちょっと独特な癖があるのが特徴だろうか。
彼の作品を楽しめる人というのは作中のアレンの皮肉屋で神経質なインテリキャラクター及びその台詞回し、作品のユーモアセンスを理解できる人ですかね。
アカデミー賞の授賞式をすっぽかすなどハリウッドのショービジネス的大作主義にはアンチな姿勢を貫いており、我が道を行く系の典型的な監督です。
アニー・ホールやマンハッタン等有名なものは僕も見ましたが正直な話ウディ・アレン映画は特別好きという訳でもないので実は語れる程観ていません。
何て言うかな..... これは僕の主観なんですが彼のシニカルなユーモアセンスって日本人の一般的なツボとちょっとズレているというか、若しくは文化的な差というもので今一つよくわからない所がある。(時には露骨なインテリネタで)
アレン映画をくすって笑いながら見てる人とか観ると「それは本当かね?」と思ってしまう時がある。
◇最近観た映画
「インテリア」
Interiors
1978年
「最近」というか正確には「去年最期に観た映画」ですね。
ウディ・アレンの監督作なんですが彼自身は出演していません。
それにユーモアも皆無、全体的に静かで暗くとてもシリアスな映画。正直アレン作としてはあまりにギャップが感じられて少々驚いた。
前述の通り彼の作品は比較的苦手な著者ですがこの作品は中々良かったです。
彼の映画はそれ程長尺でないのに妙に長く感じてしまったりするんですがこの映画はそんなことは無かった。(何ていうか映画の中のアレンのキャラクターが生理的に苦手なのかも?)
所謂「家族崩壊」の物語。
異常なまでに神経質で完璧主義者のインテリアデザイナーの母親、彼女の築いた「冷たい完璧な秩序」の家庭。
その苦しさから逃げ出した父親。
注がれない愛情、認められることの無い才能、渦巻く嫉妬等の狭間で苦しむ姉妹やその恋人達の葛藤を交えて家庭の断絶・行き詰まりを何処までも冷たいトーンで淡々と描いていく。
I think you're really too perfect to live in this world.
I mean,all the beautifully furnished rooms carefully designed interiors everything so controlled.
There wasn't any room for any real feelings.
劇中の印象的な台詞。
正に芸術家の心情・ディレンマの代弁ではないでしょうか。
流石というか母親を演じるジェラルディン・ペイジの演技力が圧倒的です。
動作や表情そのものから行き場の無い神経質さが漏れ出していてる。
そしてラストのジョーイと二人でのシーン、海のシーンのもの悲しさ。
彼女抜きにした「インテリア」は有り得ないと思います。
またモノトーン、ブルーをベースにしたストーリーにマッチした映像が兎に角綺麗。
寒々しいビーチ、間接照明が効果的に使われた部屋のセットの数々。それらを捉えたアングルがまたどれも素晴らしい。写真とか好きな人だったらこの映画の良さがよくわかるんじゃないでしょうか。
音楽がまったく使われていないことも相俟ってより映像に冷たい質感が伴われている。
この作品を見終わったあとに残ったカタルシスは間違いなく映像から来ています。
ウディ・アレンの監督としての技量を改めて見せ付けられたような感じがした。他の作品ももっと見てみようかと思った次第。
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プロフィール
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年齢:
40
性別:
男性
誕生日:
1985/04/03
自己紹介:
ブラック・ミュージックと甘いものがあれば最低限生きていけます
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